行政書士開業のQ&A

行政書士とはどんな仕事なの?現役行政書士がわかりやすく解説

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かみやま

行政書士の仕事って、具体的に知られていませんよね。
実は、試験に合格した人でも、あまりよく知らない場合もあります。
ここでは、現役行政書士がわかりやすく解説します!

行政書士の仕事は主に3つ

行政書士の仕事は、次の3種類に分けられます。

  1. 官公署に提出する書類の作成
    各種許認可(15,000種類以上)
    例:建設業許可・運搬業許可・産業廃棄物処理業許可・飲食店営業許可
  2. 権利義務に関する書類の作成
    例:契約書・協議書・遺言書
  3. 事実証明に関する書類の作成
    例:各種図面・議事録・会計帳簿

すべて「書類作成」の業務になります。

ちなみに、行政書士の相談業務とは、上の書類の作成に関する相談になります。

許認可とは

特定の事業を行う場合、許可や認可が必要になります。
これを許認可と言います。
日本には、15,000種類以上の許認可があります。

例えば、カフェを開きたい場合、店舗物件を借りて、勝手に始めることはできません。
飲食店営業許可が必要になります。
飲食店を始める場合、管轄の保健所に相談し、様々な要件をクリアして許可を取らなければいけません。

もちろん、カフェを始める人が自分で許可を取ることもできます。
ただ、初めての人には、どこに何を聞いたらいいのか、わからないものです。
そこで、本人に代わって許可の申請をするのが、行政書士の仕事です。

権利義務に関する書類とは

行政書士は、権利義務に関する書類の作成もできます。
権利義務に関する書類の主なものは、次の通りです。

  • 遺産分割協議書
  • 離婚協議書
  • 各種契約書
  • 示談書
  • 内容証明書
  • 定款

他にも、念書や示談書等が挙げられます。

事実証明に関する書類とは

行政書士は、事実証明に関する書類の作成もできます。
事実証明に関する書類の主なものは、次の通りです。

  • 実地調査に基づく各種図面
  • 各種議事録
  • 会計帳簿
  • 財務諸表

許認可申請の際に、図面作成が必要になることもあります。
そのため、CADソフトを使いこなす行政書士もいます。

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かみやま

許認可だけでも15,000種類以上あるので、行政書士の仕事は幅広く、種類がたくさんあります!

 

私のメイン業務は2つ

たくさんの業務の中で、専門業務を決めて仕事をする行政書士も少なくありません。
ここでは、私のメイン業務をご紹介します。

障害福祉サービス業務

障害福祉サービス業務とは、障害者総合支援法に基づく障害福祉サービス施設の指定申請が主な仕事です。
時々、介護施設と混同する人がいますが、介護施設は介護保険法に基づくもので、社会保険労務士の領域となります。
どの法律に基づくものなのかで、出来る業務と出来ない業務に分けられます。

障害福祉サービス施設というのは、文字通り、障害者または障害児のための施設です。
障害のある人たちが地域生活しやすい状況を作るために、訓練や共同生活をする施設で、次のようにたくさんの種類があります。


出典:厚生労働省 ホームページ
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/shougaishahukushi/service/naiyou.html

法改正も度々行われ、勉強することが尽きない分野ですが、その分とてもやりがいのある業務です。
施設の開設はもちろん、開設後の運営サポートにも携わることで、継続的な仕事になっています。

遺言書作成業務

もう1つのメイン業務が、遺言書の作成です。
遺言書とは、自分が亡くなった後の相続について、自分の意思を書いて残すものです。
自分で書く自筆証書遺言と、公証人に書いてもらう公正証書遺言があります。

2020年7月から、自筆証書遺言を法務局で保管できる制度が始まりました。
自分で書いた遺言書を法務局に保管すると、自分が亡くなった後に相続人に通知が届き、相続人が遺言書の内容を知る流れになります。
この制度が作られたということは、それだけ遺言書を作りたい人が増えているとも言えるでしょう。
>>遺言書保管制度についてはこちらをどうぞ

自筆証書遺言の保管制度が始まりましたが、まだまだ公正証書遺言の方が安心という点は変わりません。
公証人に書いてもらうと言っても、内容を考えるのは本人です。
作成にあたり、戸籍などの書類も必要になりますので、行政書士に依頼する人も少なくありません。
書類を収集し、お客様の意思を案文に作成するのが行政書士の仕事です。

公正証書遺言の作成には、証人が2人必要です。
証人の1人として作成に同席し、作成後にホッとしたお客様の顔を見ると、この仕事をやっていて本当に良かったと実感します。
誰かのためになる仕事ができるのが、行政書士の仕事の魅力です。

業務を依頼されるには

行政書士の業務はたくさんありますので、少しずつ絞ることで、自分の専門を作るといいでしょう。
業務を選び方などは、別の記事にまとめて行きます。

2021年1月末に出版した書籍の中でも、業務の決め方や依頼される方法をまとめています。
こちらもあわせてご覧いただけると嬉しいです。
年商1,000万円をめざすひとり行政書士の開業集客受任ガイド

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