会社員と独立後(個人事業主)の違いを解説
個人事業主とは、文字通り、事業を行っている個人のことを指します。
いわゆる自営業者で、事業主1人だけ、家族経営、あるいは少人数の従業員を雇って経営するのが一般的です。
行政書士も個人事務所の場合、個人事業主になります。
個人事業主とサラリーマンを簡単に比較すると次の図のようになります。
サラリーマン | 個人事業主 | |
収入 | 給与・賞与 | 売上・報酬 |
社会保険(年金・健康保険) | 会社が手続き | 自分で管理、手続き |
労働保険(雇用保険・労災保険) | 会社が手続き | 加入できない |
所得税 | 会社が手続き | 確定申告が必要 |
住民税 | 会社が手続き | 自分で支払い |
時間 | 会社の指示に従う | 自分の裁量で調整出来るが、やり方によっては何時間でも顧客対応することにもなってしまう |
サラリーマンは会社に時間を拘束される分、面倒な社会保険や税金の手続き等をすべて会社にしてもらえます。
個人事業主として独立した場合は、すべて自分で手続きしなければいけません。
年金は厚生年金から国民年金に変わり、厚生年金のように会社負担分はありません。
毎年の健康診断も、市町村で実施されるものや医療機関など、自分で手配して受診しなければいけません。
そして個人事業主は雇用保険にも加入出来ないため、会社を辞めた時に国からもらえる失業手当等ももらえません。
ただし、その分すべてが自分で決められるという自由があります。
嫌な上司と一緒に仕事をする必要がなくなり、好きな時間に好きな場所で仕事をすることも可能です。自分が休みたい時に休むこともできます。
また、経費という考え方が出来るようになるため、交際費や備品・消耗品費等を使う場合、事業に必要なお金として経費扱いにすることができます。
経費は収入(売上)から引かれ、残りが所得税や住民税の計算の対象になります。
個人事業主になると、お金の管理をしっかりとする必要があります。税務に関する法改正は頻繁に行われるため、チェックも必要です。
向き不向きもあるかもしれませんが、自分ではできそうにない場合は、お金の管理は税理士に任せるなど、うまくアウトソーシングしながら進めていくやり方もあるでしょう。